昭和50年千葉県佐倉市和田地区に新設された和田公民館で、和田小学校PTA
の資料収集員の方々が中心になり古くからの生活用具で歴史的価値の高い民俗 資料が数多く集められ郷土資料室として一般に展示公開されました。 |
|
それらの資料の中に2台の古いはたお り機がありました。そこで地元の人達は この古いはたおり機をどうにか復元させ 現代に甦らせることで地域の歴史に親し んでもらう活動にしようとしました。 しかし、復元しようにも当時を知る経験者 は少なく、又はたおり機の周辺道具も完全 |
|
には残っておらず、当初復元作業は困難を極め、作業の中断を余儀なくされる こともしばしばでした。そんな中、数少ない経験者であるお年寄りの方々のご協力 で、40年近くも昔の織り方を一つ一つ思い出しながら試行錯誤を重た結果、昭和 51年頃にようやく織れるところまで漕ぎ着けました。 |
|
|
当時のはたおり道具も展示されている |
そんな折、この復元作業を知った方のお宅から偶然に「織り方を書いた物」が 発見されました。これが今の「手織り」の原点となっている『口伝集』であり、後に 千葉県佐倉市の指定文化財となりました。現在はその『口伝集』に記録されている 織り方図と、それに基づき再織りした実物布の写真で構成した『甦る口伝集』『続 甦る口伝集』『甦る口伝集 新加スりおり』という3冊の冊子と、実物の手織りの布 |