千葉県佐倉市の和田公民館郷土資料室に収められた

古いはたおり機の復元作業のさなか、ある一軒の旧家

から明治中期のものと思われる織物の織り方を綴った

冊子が発見されました。これが現在の多様な「手織り」

作品の原点となる『口伝集』との最初の出会いでした。

はたおり機の復元と共に、この『口伝集』の発見がなけ

れば多種多様な文様を織り成す先人達の「巧み」の技が

今日に甦ることはなかったと言っても過言ではありません。

それらは全四冊からなり詳細は下記の通りです。


『綾機口伝集』

  年代 表題 作成人 形態 寸法(cm) 備考(地名)
明治32年10月20日 綾機口伝集 石渡さと 横半帳 12.5x17.1 高崎
明治32年12月27日 綾織物扣帳   横半帳 12.4x17
明治40年12月 第1号機織法全書 羽根井政治郎 竪   帳 24.7x16.6 宮本
     〃 第2号機織法全書     〃      〃
明治34年7月20日 綾機織法獨案内 山本清右衛門 活字本 13.4x19.3 下勝田
櫻井徳次郎
明治37年7月 新加スリおり 横手淑造 横半帳  

この口伝集は、千葉県佐倉市立和田小学校PTA民俗資料収集委員会より収集され、現在、佐倉市

立和田ふるさと館に展示されています。資料は和田地区民俗資料として佐倉市指定文化財となって

います。


『綾織物扣帳』より


『口伝集』全四冊が展示されている   

佐倉市立和田ふるさと館

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